七人のハナコさん : TIPS - SOUND DESIGN 1


音楽のお話 (その1)
ステージ1〜2編



お待ちかね(主に私が)、
ついにやって来ましたサウンドのお話!


実は Maruchu のゲームの BGM や効果音は
「七人のハナコさん」に限らず すべてチーム内で作っています。

この BGM をどのように作ったとか、
どういう思い入れの曲かとかのお話。
(まぁ 平たく言えば曲紹介か;)




ステージ1
 


華子のテーマ / Maruchu



この曲がプレーヤーの最初に聞くことになる曲なので
色々と仕組みを考えて作りました。


まず最初の「ギュイーン!」って音

ステージ1(チュートリアル)では
プレーヤーが操作に慣れずに何度も死ぬと思ったので
何度死んでも「さぁもっかい!」とリトライしたくなるような
カッコイイ音を頭で鳴らそうと考えて入れました。

逆にそう長くない時間で何度も死ぬのが分かっているので
曲は10秒1ループと極端に短くしています。


最後のタイミングで一拍 音を空けるのは、
実はこのタイミングで一拍 空けるとファイルの圧縮が
劇的に向上して容量削減になるからという理由から入れました。

「七人のハナコさん」は容量 50MB中35MBくらいが BGM のデータなので
BGM のサイズをいかに減らすかが結構 重要な問題でした。
(HSPコンテストは応募するファイルのサイズが50MBを超えると
メールで事務局に連絡する必要があったため なんとか50MBに抑えたかった;)


そして この2つのポイントから逆算して、
ジャンルを「ドラムファンク」にしました。

単純にいうとほぼドラムのみの曲って感じでしょか。
かなりマニアックなチョイスだなと思います;

最初の頃はほんとに ギュイーン とドラムだけでしたが、
不思議な感じにしたかったので後からピアノを追加して
良い感じにまとまったと思います。




チューリップ戦
 


チューリップのテーマ / $.¢!



NRG(←これで「エナジー」って読みます) ってヤツですね。
元気が出るようなギュイギュイ言ってる曲。

チューリップはいじめられていたのを苦にして死んじゃうんだけど
死んだ後も他の花子さん達からパシリにされている、という
可哀想な... でも頑張ってるコなので
「元気で一直線で どこかコミカル」な曲にしました。

彼女のフルスロットルで空回りする感じがにじみ出てて
とてもお気に入りです。

このゲームって説明書とか見る限り思いっきりホラーなんですけど、
それからは想像つかないぐらいアッパーな曲ですね。




ステージ2
 


笑う体育館 / Maruchu



これはもともと良い感じのドラムンベースを聴いて
「これすげーいいわー!」ってテンション上った時(深夜2時ぐらい)に
特に使い道 決めずになんとなーく作ったストック曲でした。

じゃぁ本当は何を使う予定だったのかというと
「EXITRIS」というゲームの「友」ステージで使われている
「Wind」というBGMを使いまわす気でたのですが
実際にリリのステージが出来て遊んでみた所
曲が明るすぎて全然 合わなかったので急遽 別の曲を使うことになり、
色々試した中で一番イメージが合ってたのでこれになりました。


オリジナルは曲が完成したのが朝6時頃だったのもあって
「夜明け」って感じの ちょっとしっとりした曲でしたが、
採用が決まった後でドドドドッって感じのドラムを足して
「さぁ次に行くぞ」って感じにしています。

この曲の採用で「七人のハナコさん」の BGM は全曲 新曲になり、
ゲームのイメージも「ホラー系?」「コミカル系?」とフラフラしていたのが
「カッコイイ系」だな! とビシって固まって良かったと思います。




リリ戦
 


リリのテーマ / Maruchu



リリのボス曲はこのゲームで一番の難産で、
最初はポップンミュージックの「にゃんだふる55」みたいな
ジャズテイストな感じの曲で行こう!

ジャズっぽいのを作ったんですが、
出来た曲を友人たちに聴いてもらったら
「何かイヤだ」「気持ち悪い」と大不評;

そこから何度も 作ってはボツ作ってはボツ を繰り返して
最終的には色んな過去曲のリミックスに落ち着きました。


リリが「喜び」とか「笑い」のモチーフなので
ステージとは打って変わって明るい曲にしています。

また、何か耳に引っかかるホーンみたいなストリングスは、
猫の鳴き声を混ぜました。
(他にもかなりバックで「にゃんにゃん」言ってます)

あと一度作ってみたいと思っていたので
リキッドファンク風のアレンジを色々 入れています。
テケテケテケテケ...!