七人のハナコさん : TIPS - CHARACTER DESIGN 5


キャラデザインのお話 (その5)
キキョウ編



全体のバランスを見るって重要よね、ってお話。






・図書室の花子さん(キキョウ)

キャラクターデザインしているときに
色んなキャラが出揃った段階で全体のバランスを見て
もう一度デザインするというのがあるんですが、
キキョウは全体的にそんな感じで何度もデザインしなおしました。


まずモチーフが「玄武(カメとヘビ)」だったので
瞳の瞳孔が爬虫類みたいに横長で四角いのと
口がV字であることだけ決まってました。

最初の段階ではヘビのお腹の模様みたいに
いろんな場所に包帯を巻いてたり、
両手に剣を持ってるようなデザインがありました。


初期デザイン1  初期デザイン2
初期デザイン


初期デザイン3
初期デザイン


他のキャラではサッと決まっていた感情についての表現が
キキョウでは結構 長考しました。

キキョウは「哀」という感情なんですが、
そもそも何に悲しんでるんだ? というのが難航。


なかなか決まりませんでしたが全キャラの設定が決まった後で
「小学生にしては色恋ざたが無いよね」という意見から
「好きな男の子に告白 出来なかったのを悲しんでいる」
というコトに決定しました。


コートと泣きぼくろ
キキョウ初期デザイン


表情デザインは泣きぼくろVerや 涙を流しているVer、
目を開いてるVer 瞑ってるVer などを色々テストしていたんですが、
「恋に恋してる」というのが決まってからすぐに
「キキョウは他人の目を見て話せないタイプだよね」ということで
髪で目を覆い隠して見えなくしたVerに決定しました。
(本編じゃそんな感じは全然なくなってましたが;)

このとき目が隠れて表情がわかりにくくなったので
アクセントに血の涙を追加。


服装はアザミを決めた段階で冬服というのが決まったので
そこから亀の甲羅を模した帽子とタートルネックが決定、
ズボンのキャラが少ないということで下はズボンになりました。


後期デザイン
キキョウ後期デザイン


その後 chiさんからのアドバイスでマフラーがついたり
ズボンと靴に変更を加えて今のキキョウのデザインに。


ゲーム中のキキョウ
ゲーム中のキキョウ(最終稿)


ボス戦は最初 沢山の本が集まって
巨大な9つの首を持ったヘビのモンスターになる案があって、
ヘビの首を斬りながら徐々に高い場所まで行って
キキョウの乗っているメインのヘビを倒すとクリアとか、
あるいはそっから本戦開始みたいな流れにしようとしてました。

この案は開発終盤まで本気で作る気でいたので
BGMもちゃんと大ボスっぽい感じに作っていたのですが、
どうしても時間がなくなってきてしまったので泣く泣く破棄。

しょうがないのでヘビのアニメの部分を削り
キキョウ単体で戦うというシステムに変更、
上まで登るための子ヘビの代替えとして
羽ばたく本の敵を新たに追加しました。


ステージは予め考えていた6案が以下のとおりだったのですが

 1.チュートリアル、横移動のみ
 2.縦移動を使ったステージ
 3.溶岩や炎が出てくる
 4.氷でつるつる滑る
 5.水で流される、画面が揺れる
 6.一直線に走るだけのステージ

これだと氷と水のステージ以外は
全体的に同じでマンネリ化だと思ったので
以下のようにアザミステージを詰めて迷路にしました。

 1.チュートリアル、横移動のみ
 2.縦移動を使ったステージ
 3.氷でつるつる滑る
 4.同じ所をぐるぐる回らされる迷路
 5.水で流される、画面が揺れる
 6.一直線に走るだけのステージ

迷路にするのは別にどこでも良いといえば良かったのですが、
どれかといえば図書室が一番それっぽかったのでそうしました。

アザミ側も、フラッシュバック用に作っていたシナリオが
「雪の日に ストーブが原因の火事で死んだ」という
むしろピッタリな感じだったので氷ステージとなりました。



ちなみに苗字の「大枚」は「タイマイ」という亀の種類から、
名前の「キキョウ」は「亀甲」と 占いの「吉凶」に
音が似てるから決めました。

他には「コブラオーキッド」という植物から
「大木戸 こぶら」という名前にしようかとおもったんですが、
「こぶら」が花の名前じゃないのでやめました。

Maruchu