七人のハナコさん : TIPS - TITLE


タイトルのお話



インパクトは大事よね、ってお話。


昔からフリゲで何か作るなら「インパクト重視」にしようと思っていて、
友達から時限爆弾が送られてくる恋愛シミュレーションゲームとか
何故か登場人物全員呪われてて、 呪いを使って相手を倒す格闘ゲームとか
あとは マウスでブロック動かすテトリスとかとか
つい「おかしいだろ!?」ってツッコみたくなるようなゲームを沢山作ってきました。

一見 普通に見えるんだけど よく考えるとおかしい、みたいな。


「インパクト重視」なのはもちろん理由があって、
フリーゲームは動かすまで当たりかハズレかユーザーには分からない。
Flashゲームみたいに「とりあえず遊んでみよう」なんてコト出来なくて、
ダウンロードしてZIP解凍してもらわないと遊んでもらえない。

だから「スクリーンショットや紹介文を一瞬見ただけで
虜にしないといけない」
という理由で「インパクト重視」なんですね。


昔はゲーム作れるだけで神様みたいな扱いで
作ったゲームが1万DLされるぐらいフツー!って時代もあったんですが、
昨今のインディーズゲーム市場はすごい沢山の人がいて
しかもプロの人がお金稼ぎに来てたりするので
まったく新規のタイトルがDL数1万とか稼ぐのはすごい大変なんですね。
話ずれましたすいません。閑話休題。


そんで今回は「学校の七不思議が全部トイレの花子さんだったら
インパクトあるよなー」
というトコからスタートしました。

「トイレの花子さん」というのがあるんだから他の花子さんもいるだろう、と。


―で、ゲーム中に登場させるのはどれがいいかなぁと、
「○○の花子さん」の ○○ に当てはまるのを色々考えて
最終的に以下の6つを選びました。

  ・ トイレの花子さん
  ・ 体育館の花子さん
  ・ 家庭科室の花子さん
  ・ 図書室の花子さん
  ・ 音楽室の花子さん
  ・ 屋上の花子さん


あれ、7つじゃないのか って思うでしょう。
そう、ここは最初から6つだけにしてました。

「一学年に一人のボス」というのが分かりやすかったんですね。
この先 何があるか分からないからとにかく最初は単純にしたかった。

「各学年一人の花子さんと主人公(華子)と合わせて7人のハナコさん」
だからタイトルが「ハナコさん」とカタカナ表記。


そうなると七不思議には一個足らない。 これは何故か?
ここは実はツバキが5番目と7番目を兼任しているという設定でした。

ツバキは頭だけあって体が髪の毛でかなり自由な形しているので
理科室か美術室か辺りを通ってる時に何かに間違われた、という説。


本当はゲームでも、音楽室でツバキが倒された後 髪の毛だけが自我を持って
新しい首を探しに校内を歩きまわって最後 主人公を襲うというシナリオがありました。

この髪の毛は もののけ姫のデイダラボッチのような巨大な体のモンスターで
本当はこのラスボス倒してハッピーエンドにしたかったんですが、
時間の都合で結局 作りませんでした。残念。


この代替え案として「職員室の花子さん」などの先生系や
セーラー服着た「中学生の花子さん」が出てきて戦う案、
赤い布をまとった謎の黒髪少女がラスト一瞬だけ出てくる案などがあったのですが、
色々話し合って最終的には「話がよく分からなくなるから」という事で無くなりました。


―ということで結局7つ目は作らなかったのですが、
「七不思議の7つ目を知ったら死ぬ」という言い伝えもあるので
ここは公式には「7番目は誰も知らない不思議のまま」 という事でリリースを迎えたのでした。

めでたしめでたし(めでたくない)

Maruchu